犬鳴山 七宝瀧寺の魅力を解説!行者の滝で修行体験!
斉明天皇7年(西暦661年) に役行者に開山された霊場・犬鳴山は、大阪からアクセスしやすい知る人ぞ知るパワースポット。
ハイキングすれば、神秘的な自然に触れられます。本記事では、犬鳴山の魅力をご紹介しましょう。
大阪と和歌山の県境付近に位置する「犬鳴山」。
犬鳴山はひとつの山の名称ではなく、七宝瀧寺の山号で周辺全体の総称です。
山内全体が広大な行場。ちなみに、その名の由来は、猟師と義犬の伝説にあります。
宇多天皇(889~898)の時代のこと。
鹿を狩るために山に入った猟師は、愛犬が激しく吠え続けたために鹿を取り逃がしてしまいました。
激怒した猟師は、犬の首を刀で切り付けてしまいます。しかし、犬が激しく吠え続けたのには理由があったのです。
なんと、猟師の傍らには一匹の大蛇。吠えていたのは、猟師を守るためだったのです。
犬は瀕死の重傷を負いながらも襲い掛かり、絶命しました。
この話を聞いた宇多天皇が、忠義を尽くす義犬の話に心を打たれ、「一乗鈴杵ヶ岳」を「犬鳴山」と改めるように勅命を与えたといわれています。
そんな犬鳴山は「女人大峯」とも呼ばれ、女性も修行できる行場としても知られています。
では、ここからは犬鳴山のパワースポットを見ていきましょう。
「犬鳴山七宝瀧寺」は、今から約1300年前に役行者によって開祖された日本最古の修行道の霊場です。
行者の滝をはじめ、犬鳴山中にある著名な7つの滝を金銀などの七宝に例え、七宝瀧寺と名付けられました。
弘法大師空海により、この7つの滝に七福神を祭祀されたため、一度この山を参詣すれば、七福神・不動明王の霊気を受け、福徳増進するともいわれています。
このことも犬鳴山がパワースポットといわれる証です。
麓にある犬鳴山温泉からの参道をハイキングすれば、犬鳴山七宝瀧寺まで片道40分ほどで到着します。「原始の森」と謳われている通り、自然の力をありありと感じ取れるはず。
葛城修験のもうひとつの聖地・吉野の大峯山が女人禁制なのに対し、七宝瀧寺は男女を問わず修行できるのが特徴。
そのため、修験道の修行を体験できる「一日修行体験」には女性も多く参加しているのだとか。
犬鳴山の行場や拝所を回り、行者の瀧で瀧修行をすれば、身も心も清らかになりますよ。
「一日修行体験」で滝行を行なう「行者の滝」は、「霊力ある御瀧」として有名です。
一年を通し、全国各地から修行に訪れます。
目の前にすれば、その迫力に圧倒されることでしょう。
マイナスイオンを思いっきり浴びて、リフレッシュしてください。
なお、行者の滝での滝行を体験できる「一日修行体験」は、原則として3月から11月の毎月第3日曜日(3月は第1日曜日)に開催されています。
参加できるのは、10歳〜70歳を目安に体力に自信のある方のみ。10日前までに予約が必要です。
参道の出発地でもある「犬鳴山温泉」は、大阪の奥座敷ともいえる大阪府内で唯一の温泉郷です。
秘境ムードは満点。
泉質は単純硫黄泉で、神経痛や関節痛、冷え症や慢性消化器病、皮膚病の効能があるといわれています。
大浴場からは日本庭園が望める「犬鳴温泉センター」をはじめ、日帰り施設「山乃湯」を備える「湯元温泉荘」、国定公園内にある「不動口館」、四季折々の会席を楽しめる「み奈美亭」など、個性的な温泉施設が目白押し。
温泉宿はいずれも入浴のみの利用ができるのが嬉しいですね。
ハイキングに疲れたら、犬鳴山温泉の名湯や露天風呂からの絶景を満喫しつつ、ゆっくりと浸かって身体を癒しましょう。
神秘的な自然の力がみなぎる犬鳴山は、幸運を呼び寄せる関西屈指のパワースポットと言っても過言ではありません。
犬鳴山の由来に思いを馳せながらハイキングすれば、きっとエネルギーチャージできるはず。
犬鳴山七宝瀧寺での修行体験も、おすすめですよ。
忙しい毎日に疲れたら、都会の喧騒から離れ、温泉もある静かな犬鳴山で癒されてください。