KOYACOLORS〜2023.秋〜古刹と紅葉が織りなす美しき秋の高野山へ
四季を通して厳かな雰囲気が漂う高野山、冬は静寂に包まれ、この地が聖地であることをいつも以上に感じさせてくれます。新年のはじまりに訪れたなら、きっと身も心も洗われるような清々しさが味わえるはず。高野山への初詣はもちろん、普段は降り立たない駅で途中下車も楽しみながら、心の休息を求めに非日常の世界を訪れてみませんか。
壇上伽藍は唐から帰国した弘法大師・空海が最初に創建した真言密教の修行の地。高野山全体の総本堂である「金堂」や高野山のシンボルともいえる「根本大塔」、把手を持って基壇を一回転すると、経典を読んだ時と同じ徳が得られるといわれる「六角経蔵」など19もの諸堂が建ち並び、凛とした静けさに包まれています。
春は桜、秋は紅葉と、四季折々の美しい景色が見られる壇上伽藍ですが、冬になれば境内一面が雪化粧となり、この季節ならではの幻想的な風景が広がります。
中でも華やかな朱色が目を引く根本大塔と純白の雪景色とのコントラストは息を飲むほどの美しさ。雪をまとった荘厳で静かな景色に心洗われるひとときを過ごせます。
DATA:
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山152
拝観時間:8:30〜17:00(受付は16:30まで)
拝観料:根本大塔・金堂 中学生以上500円
TEL:伽藍御供所 0736-56-3215
アクセス:高野山ケーブルカー「高野山」駅からバス「金堂前」下車すぐ
弘法大師・空海の御廟があるなど、高野山の中でも特に神聖な霊域として知られる「奥之院」。一の橋から御廟まで続く樹齢数百年の杉木立に囲まれた参道には、およそ20万基を超える諸大名の墓石や供養塔、慰霊碑が立ち並び、静かに参拝客を見守っています。
普段も神聖な雰囲気に包まれる奥之院ですが、さらに景色が一変するのが冬の季節。しんしんと降る雪が参道や木々を白く染め、まるで水墨画の世界へ迷い込んだかのような贅沢な時間が味わえます。
DATA:
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山
参拝時間:燈籠堂 6:00~17:00(受付 8:30~17:00)
御供所 8:30~16:30(11月~4月)
TEL:0736-56-2011(代)
アクセス:高野山ケーブルカー「高野山」駅からバス「奥の院口」「一の橋口」下車すぐ
高野山参詣の玄関口でもある高野山駅は、平成17年(2005)に国の登録有形文化財にも登録された歴史ある駅舎。
仏教寺院をイメージした特徴的な外観もさることながら、ぜひ訪れていただきたいのが2階の待合室です。漆喰の内壁や丸窓などが施された昭和レトロな空間には、高野線の歴代車両などを紹介した資料展示コーナーや高野山関係の本が設置され、のんびりと旅の思い出に浸ることも。
また、奥の展望室からの眺望はまさに大パノラマ。周囲の山々を一望できるなど、山上を訪れたからこそ見られる景色をぜひ堪能してください。
DATA:
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山国有林
アクセス:高野山ケーブルカー「高野山」駅構内
南海電車と高野山ケーブルカーとの乗換駅である「極楽橋駅」。駅名の由来となった「極楽橋」は、高野山の聖域と俗世を区切る境界とも伝わることから、「はじまりの聖地」ともいわれています。
駅に降り立ち、構内へと向かえば、極楽に住まう動物や植物などを描いた天井絵巻や極楽鳥の羽をイメージした紙に願い事を書く「極楽鳥の願掛羽」など、荘厳かつ華やかな装飾が至るところに施され、心身ともに清らかな気持ちにさせてくれます。
新しい一歩を踏み出したい人、晴れやかな気持ちで新年を迎えたい人など、一年のはじまりに「はじまりの聖地、極楽橋」を訪れてみませんか。
DATA:
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山国有林
アクセス:高野線「極楽橋」駅構内
高野線の終着駅、極楽橋駅の一つ手前にある紀伊神谷駅は、関西屈指の秘境駅として知られています。
かつてこの地域は高野山に最も近い宿場として賑わっていましたが、現在は数軒の民家が残るばかり。そのため、利用者が少ないことから秘境駅といわれていますが、駅を降りれば、趣のある駅舎がひっそりと佇み、杉林に囲まれた静かな山道が続くなど、郷愁を誘う懐かしい景色が広がります。
少し歩けば、廃校になった小学校を活用したカフェ「Coffeeしらふじ」も。途中下車して、ひとときのノスタルジック散歩を楽しんでみませんか。
DATA:
住所:和歌山県伊都郡高野町大字細川502-2
アクセス:高野線「紀伊神谷」駅構内
高野下駅にある「NIPPONIA HOTEL 高野山 参詣鉄道」は、関西初の駅舎ホテル。大正14年築の駅舎の機能を残したまま、一部をリノベーションし、2室の客室へと生まれ変わりました。
客室は大正ロマンを感じさせるレトロモダンな雰囲気。そこに吊り革や計器、網棚といった半世紀以上走り続けた電車のパーツがさりげなく飾られ、電車好きにはたまらない空間です。
また、南海電鉄の制服を着用しての駅長体験(客室「高野」宿泊者限定)を楽しむことができる宿泊オプションも。客室の窓からホームを行き来する電車を眺めたり、電車の音色とともに眠りについたりなど、鉄道を満喫する非日常な時間が、高野山の旅をもっと彩ってくれます。
DATA:
住所:和歌山県伊都郡九度山町大字椎出8-1
料金:1泊1人あたり8,000円〜
TEL:050-3185-6922
アクセス:高野線「高野下」駅構内
(手前から)おかか高菜めはり 320円、灰干し鮭と干しえび 280円、おかか 260円、美里の金山寺味噌 230円、黒米ごましお 250円 ※全てイートインでの価格を記載。
2019年にオープンし、今ではすっかり九度山駅の名物店となった「おむすびスタンド くど」。駅構内にあり、電車で通る際に一際目を引くこちらのお店では、九度山産のお米を使用し、毎朝かまどで炊いたふっくらごはんのおむすびが楽しめます。
具材は金山寺味噌やびんちょうまぐろのうま煮、加田のひじきなど、和歌山の恵みをバラエティ豊かにラインアップ。注文を受けてから一つひとつを丁寧に握るため、口の中でホロリとほどけ、お米の甘みがじんわりと広がります。
イートインスペースもユニークで、引退した南海電車のパーツやレトロな沿線案内図が飾られた秘密基地のような空間に。高野山参詣の前後に立ち寄って、地元の味をぜひ楽しんでみては。
DATA:
住所:和歌山県伊都郡九度山町大字九度山123-2
営業時間:9:00〜16:00(イートインは14:00まで)※売り切れ次第終了
定休日:月曜日(祝日の場合は翌平日)
TEL:0736-20-7553
アクセス:高野線「九度山」駅構内
学文路駅の開業は大正13年(1924)。当時の趣をとどめる木造の駅舎が懐かしさを感じさせます。受験シーズンになれば、学問の神様・菅原道真公を祀る学文路天満宮への参拝客で賑わう光景も毎年の風物詩です。
南海電鉄では2024年3月25日(月・大安)まで、学文路駅の入場券を5枚セットで発売中。本入場券は「学問(問)の路に入る」という読み方ができること、「5(ご)枚入り」「入場券」「学文路駅」の頭文字を取って「ご入学」という縁起の良い語呂合わせになることから、1975年の発売以来、受験のお守りとして親しまれてきました。
今年度は「お守り袋になる特別台紙」もご用意。志望校を記入した入場券を収納できるため、肌身離さず入場券を持ち歩いていただけます。合格を願って、受験の縁起物で験担ぎを!
◆5枚セット学文路駅入場券 ※売り切れ次第終了
発売額:900円
発売場所:南海電鉄各駅(係員無配置駅等一部の駅を除く)
期間:2024年3月25日(月・大安)まで
※南海電車グッズオンラインショップでも発売〈2024年3月13日(水・大安)まで〉
DATA:
住所:和歌山県橋本市学文路361-1
アクセス:高野線「学文路」駅構内
かすうどんとは、牛の小腸をじっくり油で揚げた“油かす”が入った大阪南河内発祥のソウルフード。高野山出身の店主・亀田昌明さんは、大阪市内で長くかすうどんの店を営み、「故郷の高野山でもこの味を楽しんでほしい」と、2023年春に「かすうどんの河内屋 高野山支店」を出店しました。
「肉のうまみが凝縮された油かすの風味と食感を味わってほしいので、大きめにカットして使っています」と亀田さん。噛めば噛むほど油かすのうまみと甘みが広がり、そのエキスが溶け出した和風だしも絶品。定番の「かすうどん」(850円)をはじめ、どっさり盛られた水菜のシャキシャキ感も楽しい「かすはりうどん」(980円)もオススメです。
そして、うどんと一緒に食べたいのが、注文を受けてから握る大きなおむすび(1個160円)。中の具もお店で炊いた和歌山産の粒山椒やたけのこ、フキなどを用意。「観光客はもちろん、地元の人にも普段使いしてほしいから」と、リーズナブルな価格もうれしいところです。
(手前)かすはりうどん、(奥)かすうどん。
柚子粉を振り、爽やかな香りを隠し味に。
(手前)和歌山産粒山椒のおむすび、(奥)和歌山産のたけのこのおむすび、各160円。
DATA:
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山515
参拝時間:10:30〜15:00(L.O.)
定休日:不定休 ※年末年始休業(12月29日、1月1日〜3日)
TEL:0736-26-8196
アクセス:高野山ケーブルカー「高野山」駅からバス「一の橋口」下車すぐ
高野山を訪れる参拝客の憩いの場となっているカフェ「光海珈琲」。店主・神吉孝子さんは、かつて弘法大師・空海のご加護を受けて救われた経験から高野山にご縁を感じ、「参詣に訪れる人たちをもてなしたい」と、この店をオープンしました。
自家焙煎のスペシャルティコーヒーや日替わりランチなどが揃うなか、人気なメニューが「精進カレー」(1,500円)。きのこや切り干し大根、椎茸などの和風だしに季節の野菜のうまみが溶け出したカレーは、滋味深く、体に優しい味わいが楽しめます。
また、冬季限定で提供される「一晩煮込んだタンシチュー」(2,000円)もオススメ。大きくやわらかなタンがゴロゴロと入り、隠し味に自家焙煎したカカオをきかせたコク深いルーもたまらないおいしさです。
お店ではどのメニューにも高野山の湧水を使用しているそう。穏やかな時間が流れるカフェで、ひとときのくつろぎを。
DATA:
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山571
営業時間:9:00〜17:00 ※冬季は変更の場合あり ※年末年始は時間変更で営業
定休日:土・日曜日、不定休
TEL:0736-56-5030
アクセス:高野山ケーブルカー「高野山」駅からバス「一の橋口」下車すぐ
「グラタンカフェ」はその店名通り、全国的にも珍しいグラタン専門店。2012年のオープン以来、創意工夫を凝らしたメニューが話題を呼び、ランチ時は行列ができるほどの人気店です。
一番のこだわりは手作りのホワイトソースで、3日間かけて熟成させることで舌触りがなめらかになり、コクが増すのだとか。熱々クリーミーなおいしさは、まさに冬こそ食べたいご馳走です。
看板メニューは、有頭エビやホタテ、ウニを贅沢に使用した「海の幸 海鮮グラタン」(2,420円)。ホワイトソースにエビの濃厚な味噌を絡めるのがオススメの食べ方なのだとか。
また、「シラスと胡麻豆腐の梅肉グラタン」(1,480円 ※時価のため変更あり)はご当地らしさのある一品。品質の良いシラスが手に入った時にだけ提供される特別メニューで、シラスの風味とトロトロの胡麻豆腐が意外なほどマッチし、あっさりとした後味も絶品です。
お店は階段を下った先にあり、店内からは清流を眺めることもできる隠れ家的な雰囲気も魅力。グラタンはすべてプラス550円でセット(前菜+スープ+デザート+ドリンク)もできます。
DATA:
住所:和歌山県伊都郡九度山町九度山1314
営業時間:11:00〜14:00(13:30L.O.)
定休日:木・金曜日 ※年末年始の営業は未定
TEL:0736-54-3190
アクセス:高野線「九度山」駅から徒歩約5分
高野線橋本駅の南側、昔ながらの商店街を抜けた路地裏にひっそりと佇む「カフェ&ギャラリーななにわ」。築100年の古民家を改装した趣のある店内には、店主の弟でもある陶芸家・西崇さんの作品が並び、彩りを添えています。
「作品を見ていただきながら、ランチやスイーツとともにのんびり過ごしてもらえれば」と西さん。日替わりランチ(1,000円)は、四季折々の料理がバラエティ豊かに並び、その家庭的な優しい味わいはご近所さんのファンも多いのだとか。また、シフォンケーキなど手作りスイーツも用意されています。
店内は、テーブル席や庭を眺められるカウンター席のほか、奥には個室もあり、アットホームな雰囲気に時間を忘れてくつろげます。ランチは数量限定で、予約もOK。
DATA:
住所:和歌山県橋本市古佐田1-8
営業時間:9:00〜17:00(ランチは11:00〜)※売り切れ次第終了
定休日:月・木曜日、不定休、年末年始(12/28〜1/8)
TEL:0736-25-5100
アクセス:高野線「橋本」駅から徒歩約4分
高野山(「極楽橋」駅)へは、「なんば」駅から 特急こうやで約90分(急行で約110分)
天下茶屋駅への行き方
空港線「関西空港」駅から「天下茶屋」駅は特急ラピートで約30分 (急行で約40分)
南海線「和歌山市」駅から「天下茶屋」駅は特急サザンで約55分
極楽橋駅への行き方
高野線「天下茶屋」駅から「極楽橋」駅は特急こうやで約80分(快急で約95分)
高野線「天下茶屋」駅から「橋本」駅は急行で約45分・「橋本」駅から「極楽橋」駅は各停で約50分
「極楽橋」駅でケーブルカーに乗り換えて「高野山」駅へ(「極楽橋」駅から「高野山」駅はケーブルカーで約5分)、「高野山」駅から高野山内へは南海りんかんバスをご利用ください。
※所要時間は目安です
南海電鉄にはお得なきっぷがいっぱい!発売駅から高野山までの往復乗車券に、高野山内バスのフリー乗車券が付いた「高野山・世界遺産きっぷ」・「高野山・世界遺産デジタルきっぷ」や、南海りんかんバスをお得にご利用いただける各種きっぷがございます。
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