初午とは?行事の由来や食べ物、神社情報までまとめて解説

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「初午(はつうま)」は2月最初の午(うま)の日にあたります。2024年は2月12日が初午ですが、この行事の由来をご存知でしょうか?本記事では、初午の意味や由来、食べ物などを解説。また、初午祭が行われる主な神社もまとめました。

初午とは

「初午」とは、2月最初の午の日のこと。初午の日に全国各地の稲荷神社で催される祭りを「初午祭」と呼びます。

 

「初午祭」では、豊作、商売繁盛、開運、家内安全を祈願。京都の伏見稲荷をはじめ、大阪の玉造稲荷、愛知県の豊川稲荷など、全国の稲荷神社で盛大に執り行われています。

初午の由来

 

初午の由来は、全国に約4万社ある稲荷神社の総本社・京都市伏見区の伏見稲荷大社にあります。その昔、稲の豊作にご利益のある神様・稲荷大神が稲荷山に鎮座したのが、和銅4年(711年)の初午の日でした。この故事により、稲荷大神を祀る祭り「初午祭」は奈良時代から執り行われたとされ、全国に広がったといわれています。

 

それから1000年以上が経った今でも、その年の豊作を願って初午に稲荷神社を参拝する風習が続いているのです。

2024年〜2026年の初午

ちなみに初午は、年によって日にちが変わります。2024年~2026年の初午は、以下の日にちです。

・2024年:2月12日(月)

・2025年:2月6日(木)

・2026年:2月1日(日)

初午に食べるもの

初午には、この日に食べると良いとされる定番料理がいくつかあります。

 

いなり寿司

 

初午の日に食べる「いなり寿司」のことを「初午いなり」と呼びます。

 

いなり寿司を初午の日に食べるようになったのは、ある動物が関係しています。それは、稲荷神社の鳥居の両側や境内に鎮座しているキツネです。キツネの好物といえば、油揚げ。油揚げに稲荷神のおかげでもたらされた米を詰めたものを奉納したことが、いなり寿司の始まりといわれているのです。

 

なお、いなり寿司の形状は東西で違いがあり、東日本では米俵に見立てた俵型、西日本ではキツネの耳にちなんだ三角型が主流なのだとか。

 

初午団子

「初午団子」とは、白い繭のような形をした団子のこと。富山県の郷土料理です。養蚕が盛んだった富山県では初午の日に蚕の神様を祀る行事も行われていたそうで、繭がたくさんできることを祈願し、繭の形に似せて作った団子をお供えしていたと伝わっています。

 

この初午団子は、醤油をつけないで食べるのが昔ながらの決まりでした。これは、醤油をつけてしまうと、繭にシミがついて不良繭になると嫌がられていたからだといわれています。ただ、現在では、団子を焼いて醤油などで味付けしたり、ぜんざいに入れたりと、さまざまな方法で食べられているようです。

 

しもつかれ

 

「しもつかれ」とは栃木県の郷土料理。鮭の頭や鬼おろしですりおろした大根やにんじん、油揚げ、節分の大豆などを酒粕と一緒に煮込んで作ります。

 

初午の日には、藁を束ねて作った「わらづと」に「しもつかれ」を入れ、赤飯と一緒に稲荷神社にお供えする風習が今も残っています。

 

旗飴

「旗飴」とは、主に奈良県で見られる飴菓子。旗を巻き付けた棒の先に飴を付けたものです。

 

稲荷神社にお供えものをする商人の家からおさがりをもらうため、子どもたちが「旗飴ちょうだい」と言って回る風習が根付いています。

南海沿線で初午祭が行われる主な神社

最後に、初午祭が行われる主な神社をご紹介します。

 

百舌鳥八幡宮

 

大和の時代、欽明天皇の頃に創建されたと伝わる由緒ある神社。社殿は府下屈指の大きさを誇っています。こちらでは、埴輪を模したかわいい入れ物に入った「埴輪みくじ」(初穂料1,000円)を引くことができます。また、毎年旧暦8月15日の仲秋の名月にかけて行われる「月見祭」が有名で、大迫力の「ふとん太鼓奉納行事」は一見の価値あり。

 

初午祭は旧初午に行われます。

 

DATA:

営業時間:9:00~16:30

TEL:072-252-1089

住所:大阪府堺市北区百舌鳥赤畑町5-706

アクセス:高野線「百舌鳥八幡」駅から徒歩約10分

 

 

今宮戎神社

 

商売繁盛の神様・戎(えびす)様がお祀りされている神社。毎年1月9~11日の3日間で開催される十日戎(とおかえびす)は大変賑わい、毎年約100万人もの参拝者が訪れます。

 

4月10日の月次祭に合わせて、北東に鎮座する乙姫稲荷社の祭り「乙姫稲荷初午祭」が行われます。

 

DATA:

営業時間:9:00~17:00

TEL:06-6643-0150

住所:大阪府大阪市浪速区恵美須西1-6-10

アクセス:高野線「今宮戎」駅から徒歩約2分

 

 

夜疑神社

 

奈良時代以前に創建されたと伝わる神社。現在の氏子地域は、中井町・吉井町・荒木町・下池田町・箕土路町・西大路町・小松里町・額町・額原町・大町・池尻町(各町の公営住宅も含む)と、忠岡町北出・忠岡町高月まで広く、八木郷の総氏神様となっています。

 

旧暦の初午の日に初午祭が行われ、祈祷木を炊き上げています。

 

DATA:

営業時間:境内参拝自由(授与所は9:00~17:00)

TEL:072-445-2191

住所:大阪府岸和田市中井町2-7-1

アクセス:南海本線「忠岡」駅から徒歩約20分

 

豊竹稲荷神社(開口神社境内神社)

安産・開運・厄除の神様を祀り、地元堺の人々から「大寺さん」の愛称で親しまれている開口神社の境内にある神社。

 

毎年、3月下旬の午の日(今年は3月31日)に初午祭が執り行われ、餅まきをしています。

 

DATA:

営業時間:境内参拝自由(ご祈祷受付9:00~16:30、お守り授与9:00~17:00)

TEL:072-221-0171

住所:大阪府堺市堺区甲斐町東2-1-29

アクセス:南海本線「堺」駅から徒歩約10分

高野線「堺東」駅から徒歩約15分

初午を祝い、1年をより良く過ごそう!

 

今回は初午について、その由来や食べ物などを解説しました。初午は、1000年以上も全国各地で受け継がれている風習です。神社に参拝して初午を祝い、定番の食べ物をおいしく食べれば、1年をより良く過ごせることでしょう。

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