高野山 奥之院 徹底ガイド~見どころ・アクセス・御朱印情報など
「奥之院」とともに高野山の二大聖地と言われる「壇上伽藍(だんじょうがらん)」は、高野山で必ず訪れたい名所。本記事では、そんな壇上伽藍の見ておくべき7つのスポットをご紹介します。
弘法大師・空海が高野山を開創した際、最初に諸堂を建立したのが壇上伽藍といわれています。そのため、弘法大師が入定している奥之院と並ぶ高野山の二大聖地として信仰を集めています。
19もの諸堂が建ち並ぶ壇上伽藍は、密教思想に基づく曼荼羅(まんだら)の世界観を具現化しています。
ここからは、壇上伽藍のおすすめスポットを見ていきましょう。
金堂の正面手前の一段低いところに建つのが、五間二階の楼門・中門です。天保14年(1843年)に大火で焼失しましたが、平成26年(2014年)に高野山開創1200年を記念して再建されました。元々中門に祀られ大火での類焼を免れた持国天像(東)と多聞天像(北)が再び安置され、そのタイミングで増長天(ぞうちょうてん)像(南)と広目天(こうもくてん)像(西)が新造されました。現在は四天王像が伽藍全域を守護しています。
登天の松(とうてんのまつ)とは、金堂の西側にそびえ立つ松の木の名称です。壇上伽藍の北側に位置する明王院の僧・如法上人(にょほうしょうにん)が、この松から弥勒菩薩(みろくぼさつ)の浄土へ昇天されたといわれていることから、この名が付きました。
また、如法の後を弟子が慌てて追って昇天したところ、手に持っていた杓子を落としてしまったそうで、当時は芝が生い茂っていたため、松の周辺は杓子の芝(しゃくしのしば)と呼ばれています。
御社の拝殿として建立されたのが山王院です。山王院とは、地主の神を山王として礼拝する場所を意味し、現在の建物は文禄3年(1594年)に再建されました。両側面向拝付入母屋造り(りょうがわめんこうはいつきいりもやづくり)の建物で、桁行21.3メートル、梁間7.8メートルに及びます。
山王院では、竪精(りっせい)論議や御最勝講(みさいしょうこう)といった重要行事や問答が毎年行われています。
正治元年(1199年)に東寺長者の延杲(えんごう)が祈雨の修法を成就させた功績により奉安されたのが、孔雀堂です。大正15年(1926年)に金堂より出火した大火によって焼失してしまいましたが、昭和58年(1983年)の弘法大師御入定1150年御遠忌記念事業にて再建されました。
快慶作の本尊の孔雀明王像は重要文化財に指定され、現在は霊宝館に収められています。
高野山全体の総本堂である「金堂」。高野山開創当初に弘法大師・空海が建設したお堂で、古くは講堂と呼ばれていました。総本堂として重要な役割を果たすようになったのは平安時代半ばから。現在の建物は、7度の再建を経て昭和7年(1932年)に完成したものです。
お堂内部の壁画は、岡倉天心に師事した木村武山(ぶざん)画伯の筆によるもの。本尊の阿閦如来(あしゅくにょらい)は、木彫を近代化することに貢献した高村光雲仏師によって造立されました。
大塔の鐘は、弘法大師が鋳造を願い、真然大徳の時代にようやく完成したと伝えられています。鐘楼が度重なる焼失の憂き目に遭い、三度ほど改鋳(かいちゅう)されました。現在の銅鐘は天文16年(1547年)に完成したものですが、直径2.12メートルと当時は日本で4番目に大きな鐘であったことから、以来、高野四郎とも呼ばれています。
今も毎日午前4時、午後1時、午後5時、午後9時、午後11時の5回、高野山内に鐘の音を響かせています。
蛇腹路(じゃばらみち)は、壇上伽藍の入り口から東塔の東側付近まで伸びる小道のこと。弘法大師・空海が、壇上伽藍を頭に見立て、現在の蓮花院(れんげいん)までを龍が臥している形に例えたところ、ちょうど小道がお腹付近にあたるため、蛇腹路と呼ばれるようになったといわれています。
紅葉が見ごろになると小道に覆いかぶさるように紅葉のトンネルが現れ、空を埋める鮮やかな光景に目を奪われます。
住所:和歌山県伊都郡高野町大字高野山152
電車でのアクセス(おでかけは電車がおすすめ!):南海高野線「高野山」駅より南海りんかんバス「金堂前」下車 徒歩すぐ
車でのアクセス:京奈和道かつらぎ西ICから国道480号を経由(約50分)。または京奈和道紀北かつらぎICから約40分
駐車場情報:中門前駐車場(18台)、金剛峯寺前駐車場(39台) ※いずれも無料
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今回は、高野山の二大聖地のひとつとして名高い壇上伽藍のオススメスポットをご紹介しました。弘法大師・空海が最初に手がけた場所だけに、神秘的な空気に包まれています。高野山を訪れた際は、壇上伽藍をじっくりと味わってみてください。
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