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【グレーターミナミTRAIN】泉州・南河内の魅力発信!「わがどん列車」に乗ってみた

【グレーターミナミTRAIN】泉州・南河内の魅力発信!「わがどん列車」に乗ってみた

  • 2025.11.06
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【グレーターミナミTRAIN】泉州・南河内の魅力発信!「わがどん列車」に乗ってみた

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大阪府南部の泉州と南河内(グレーターミナミ)の“食の魅力”を発信するイベント列車「グレーターミナミTRAIN」が、9月27日に運行。午前の部では、泉州の旬の魚介を乗客が自由に盛り付けた海鮮丼が味わえる「わがどん列車」が、約100名の参加者を乗せて、なんば駅-みさき公園駅間を走りました。この記事では、車窓からの豊かな景色とともに、海の幸の格別の味わいやお点前体験などを楽しんだ当日の様子をお届けします!

目次

特別仕様の7100系で、食と文化の列車旅へ出発!

「グレーターミナミTRAIN」

この日「グレーターミナミTRAIN」として特別運行したのは、7100系。列車の前後には、この日限定の特別ヘッドマークが掲げられ、鉄道ファンの注目を集めながら、なんば駅を出発。青空に映える旧塗装のレトロな車体が、乗客を乗せて力強い走りで沿線の風景を駆け抜けます。


「グレーターミナミTRAIN」車内

「グレーターミナミTRAIN」車内

「グレーターミナミTRAIN」車内

車内に足を踏み入れると、壁面には色鮮やかでダイナミックな大漁旗がずらり。吊り装飾には、公益社団法人日本書芸院の揮毫(きごう)による、泉州水なすや和泉みかん、羽曳野いちじくなど、泉州・南河内の特産を題材にした書が並びます。華やかで非日常的な装飾が、これから始まる特別な旅への期待感を高めてくれました。

出発のあいさつとして、同イベントを主催する大阪商工会議所の鳥井信吾会頭が、「岸和田港の魚介や利休ゆかりのお茶、泉州・南河内の名物をぜひご賞味ください」と、沿線の食と文化を堪能する旅の幕を開きました。

車窓に広がる海を眺めながら味わう、自分だけの「わがどん」

「グレーターミナミTRAIN」

9時45分ごろ、車内にふわりと潮の香りが漂い、「わがどん」の材料が運び込まれました。提供を担うのは、南海本線泉大津駅近くで海鮮居酒屋「海鮮料理みかん」を営む株式会社おとと。地元で水揚げされた新鮮な魚介を中心に、黒鯛、サワラ、サバ、シラス、タコ、エビ、焼き穴子、ゲソ、モンゴイカ、コハダ、ハモと、11種類もの具材がずらりと並びます。乗客たちは、思い思いに“自分だけの海鮮丼”づくりをスタート。


「グレーターミナミTRAIN」車内

透き通るような魚の切り身に、香ばしく焼き上げた穴子の香り。キラキラと輝くシラスが丼を彩り、泉州の海の豊かさを目と舌で感じさせてくれます。


「グレーターミナミTRAIN」車内

味の決め手となる醤油は、大阪唯一の醤油蔵・大醤株式会社が手がける超特選本醸造醤油「王醤」。創業200年を超える伝統の技で仕込まれた芳醇な旨味が、海鮮と絶妙に調和します。まさに“地元の食文化が一杯に凝縮された丼”が乗客の舌を魅了する中、列車は尾崎駅を過ぎ、車窓には一面の海が広がります。車内には歓声とシャッター音が重なり、食と景色が織りなす特別なひとときが流れました。

岬町と阪南市、沿線の温かな歓迎

「グレーターミナミTRAIN」

「グレーターミナミTRAIN」

やがて列車は折り返し地点のみさき公園駅へ到着。改札を抜けた先で出迎えてくれたのは、大阪府最南端・岬町で活動する和太鼓グループ「潮」の皆さん。力強い太鼓の響きが駅構内に鳴り響き、乗客たちは思わず足を止めて見入ります。迫力あるリズムと笑顔の演奏が旅の疲れを吹き飛ばし、心を震わせるひとときに。太鼓の音が遠くまで響き渡る中、会場は自然と拍手に包まれました。


「グレーターミナミTRAIN」車内

和太鼓の余韻が響くみさき公園駅前では、岬町地域おこし協力隊のmossanこと藤本聖さんが登場。町の人気キャラクター「みさっきー」とともに、笑顔で乗客を迎えました。 観光スポット「いきいきパーク」や、冬のイルミネーションイベント「みさきの光宴 Illumination」など、四季折々の楽しみを紹介。


「グレーターミナミTRAIN」車内

続いてマイクを握ったのは、阪南市の上甲誠市長。市のイメージキャラクター「はなてぃ」とともに登壇し、ワカメや海苔、サワラなどの海の幸、なにわ黒牛や地元野菜といった山の幸を次々と紹介しました。さらに、インスタグラムなどSNSを通じて情報を積極的に発信していることをアピール。「すばらしい泉州の食を味わえるこの旅をきっかけに、ぜひ阪南市を訪れてください」と呼びかけました。

泉佐野市・千代松市長が語る、泉州の魅力と未来

「グレーターミナミTRAIN」車内

大漁旗が掲げられた駅舎と地域の人々の笑顔に見送られ、列車は再びみさき公園駅を出発。車内では、この日の司会、浪曲師として活躍する“ケイコ先生”こと春野恵子さんの紹介を受け、泉佐野市長・千代松大耕さんが沿線案内人として登場しました。


「グレーターミナミTRAIN」車内

マイクを手に、千代松市長は大阪南部の豊かな食文化について語ります。古事記や万葉集にもその名が記される紀伊水道の恵み、美しい海岸線が続く尾崎~みさき間の車窓風景。そして、「わがどん」にもふんだんに使われた泉州の魚介が、この地域の誇りであることを紹介しました。


「グレーターミナミTRAIN」車内

泉州玉ねぎや泉州水なすなど、季節ごとに多彩な農産物が育まれる土地柄にも触れ、「食の多様性と魅力を、次の世代へ伝えていきたい」と力強く宣言。海外からの観光客を視野に入れた“ガストロノミーツーリズム”への展望が語られ、車内には地域の未来への希望が広がりました。

畳と茶釜、“走る茶室”で至福のひととき

「グレーターミナミTRAIN」

そんなアナウンスの中、車内にはふわりと香ばしいお茶の香りが広がりました。幕末の嘉永三年(1850年)に堺で創業した老舗・つぼ市製茶本舗による水出し煎茶と「利休餅」の提供です。6号車では先着10名限定の「お点前体験」がスタート。畳が敷かれた特別車両に茶釜が据えられ、列車はまるで走る茶室。


「グレーターミナミTRAIN」車内

講師を務めるのは、つぼ市製茶本舗の日本茶インストラクター。参加者は真剣な表情で一服を点てていきます。


「グレーターミナミTRAIN」車内

自ら点てた抹茶はまろやかな旨味とほどよい苦み、添えられた利休餅の上品な甘みが調和。窓の外に流れる風景とともに味わう一杯は、旅の締めくくりにふさわしい贅沢なひとときを演出してくれました。

泉州の恵みにあふれた、特別な一日

「グレーターミナミTRAIN」車内

なんば駅へと戻る車内で、お土産として配られたのは、「草竹農園KoKo~(ここから)」の「水ナスコンフィチュール」と、泉佐野市の人気キャラクター「イヌナキン」の顔を模したベビーカステラ。「水ナスコンフィチュール」は、泉州名産の水ナスが持つやさしい甘みとみずみずしさをそのまま生かし、レモンの酸味とシナモンの香りがアクセントになった一品。


「グレーターミナミTRAIN」車内

「イヌナキン」のベビーカステラは、“キン肉マン”の作者ゆでたまごさんが生み出したキャラクター「一生犬鳴!イヌナキン」をモチーフにしたもの。犬鳴山の義犬伝説の末裔とされるイヌナキンの顔をかたどった、香ばしくふわふわのカステラです。

大阪商工会議所グレーターミナミ推進委員会・委員長である、南海電鉄代表取締役会長の遠北光彦は、「わがどんやお茶の体験を通して、泉州・南河内地域の魅力を存分に味わっていただけたと思います。次はぜひ現地で、さらに多彩な体験を楽しんでください」とあいさつ。列車を降りた乗客たちは、地域の食と文化に新たな魅力を感じながら、それぞれの帰路へ。大阪商工会議所と南海電気鉄道株式会社は、今後も地域と連携し、「グレーターミナミ」のさらなる活性化を目指していきます。


午後の部「あまもん列車」のイベントレポートはこちら

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