高野山 奥之院 徹底ガイド~見どころ・アクセス・御朱印情報など
弘法大師によって開かれた真言密教の聖地、高野山真言宗の総本山「金剛峯寺」。和歌山県を代表する観光地で、参拝に訪れる人が後を絶ちません。
今回は、金剛峯寺の見どころをはじめ、交通アクセスや駐車場情報、拝観料、営業時間などを紹介します。
「紀伊山地の霊場と参詣道」として熊野三山と吉野・大峯とともに世界文化遺産に登録され、世界的に名高い和歌山県高野山。高野山は、平安時代のはじめに真言宗の宗祖である空海(弘法大師)によって修禅の道場として開かれました。
金剛峯寺というのは、もともと高野山真言宗の総本山としての高野山全体と同義でした。というのも、高野山が「一山境内地」と称し、高野山全体がお寺という考え方に基づいているためです。今も「総本山金剛峯寺」と言う場合、金剛峯寺だけではなく高野山全体を指します。いわば、山のすべてが境内。
ちなみに、高野山(総本山金剛峯寺)の本堂は、大伽藍にそびえる「金堂」。多くの重要行事は、金堂にて執り行われています。
山内には塔頭寺院(たっちゅうじいん)と呼ばれる子院が117ヶ寺も存在し、そのうち51ヶ寺は宿坊として高野山を訪れる参詣者へ宿を提供しています。
それでは、真言密教の聖地として人気の金剛峯寺の見どころを7つご紹介しましょう。
金剛峯寺前駐車場から境内に向かう際、最初にくぐる正門。昔は天皇と皇族、高野山の重職だけがくぐることを許された神聖な門だったそうで、そう考えると思わず背筋が伸びて、より厳かな気持ちで参拝できそうですね。
文禄2年(1593年)に築かれた正門は、金剛峯寺の建物の中で最も古い建築物です。右の方にある小さな入口は、今も一般の僧侶が使用しています。
大広間と持仏間にある壮大な襖絵は一見の価値あり。見逃さないようにしましょう。
2月の常楽会(お釈迦さまの徳を偲び、感謝を捧げる法要)や4月の仏生会(花祭り)といった重要な儀式や法要が執り行われる大広間には、江戸時代の初期に活躍した雲谷等顔の弟子で斉藤等室 の筆と伝えられる群鶴(ぐんかく)の絵と松の絵が描かれています。
梅の間には狩野探幽斎守信による梅月流水(ばいげつりゅうすい)が、柳の間には山本探斉による柳鷺図(りゅうろず)が、それぞれ描かれていて、いずれも放つ存在感は圧倒的。
柳の間は、文禄4年(1595年)に豊臣秀次が自害した場所としても有名です。柳の間は「秀次自刃(じじん)の間」ともいわれ、戦国時代が好きな人たちの関心を集めています。 また、2020年秋に世界的に活躍する日本画家・千住博さんの障屏画が囲炉裏の間と茶の間に奉納され、一般公開されています。
主殿から渡り廊下でつながる新別殿は、昭和59年(1984年)、弘法大師御入定・1150年御遠忌大法会の際に大勢の参詣者への接待所として新設されました。91畳と78畳の二間で、仕切りを外せば169畳の大広間に早変わり。
普段は休憩所として利用可能で、お茶をいただきながらゆっくりと休むことができます。僧侶による法話も随時開催されているので、耳を傾けてみるのも良いでしょう。
新別殿の北側に広がる蟠龍庭は、石庭として国内で最大級の面積です(2,340平方メートル)。新別殿と同じく、弘法大師御入定・1150年御遠忌大法会の際に造園され、秋は紅葉の名所として訪れる人を楽しませています。
雲海を表す白川砂は京都のものを使用。その雲海に浮かぶのは、弘法大師誕生の地である四国の花崗岩を使って表現した雌雄の龍です。 別殿から眺めると手前の雌の龍と、反対に位置する雄の龍とが向かい合い、奥殿を守っているように設計されています。
上段の間の前にある中庭は、四季折々の高野山の美しい風景を眺められる庭園。江戸期に作られたそうで、池の周りに高野六木(杉・檜・松・槇・栂・樅)が植えられています。
春には石楠花(しゃくなげ)が咲き誇り、初夏には天然記念物のモリアオガエルの鳴き声が響き渡ります。秋になれば真っ赤に染まって、冬には真っ白な銀世界へ。訪れる季節によって表情を変える中庭は、観光客を飽きさせません。
金剛峯寺までの主な行き方は、南海高野線「高野山駅」から南海りんかんバスに乗る方法です。
南海りんかんバス「金剛峯寺前」下車 徒歩約1分
金剛峯寺周辺には、無料の駐車場が2箇所あります。車での移動は混雑が予想されるため、早めの移動を心がけましょう。
・金剛峯寺前駐車場:39台
・金剛峯寺第2駐車場:72台
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・所在地:和歌山県伊都郡高野町高野山132
・拝観料:中学生以上:1,000円、小学生:300円、未就学児:無料
・拝観時間:8:30~17:00 (受付16:30まで)
金剛峯寺に足を運べば、高野山で脈々と受け継がれている深い信仰と豊かな自然をありありと感じられます。見どころが豊富にあるため、四季それぞれに訪れるたび金剛峯寺の魅力の虜になることでしょう。
事前に駐車場情報や拝観料、営業時間などをチェックし、真言宗総本山のパワーを体感してくださいね。
※ 掲載情報は施設・店舗の都合により変更する場合がございます。お出かけの際は施設・店舗へご確認の上お出かけいただきますようお願いいたします。